土用の丑の日というと、夏にうなぎを食べる日というイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、土用は年に4回、春夏秋冬の季節の変わり目に設定されています。実は、この時期は注意した方がいいと言われています。この時期に差し掛かると、土の凶作用を受けやすいと古来から考えられていました。凶作用を受けることで、心と体のバランスを崩しやすいので注意が必要です。
そもそも季節の変わり目は体調を崩しやすいです。毎日の温度差が激しくなりますし、1日の中でも最高気温と最低気温の差も大きくなりがちです。また、季節の変わり目は、自分の周辺環境で大きな変化の起きやすいタイミングです。ですから、ストレスも溜まりやすく、そこから心身のバランスを崩してしまう人も出てきます。
この時期に差し掛かると、はっきりとした体調の異変は感じられなくても、ちょっとした不調は起こるかもしれません。いつもならありえない判断ミスや、不用意な言動で周りの人とトラブルを起こしてしまうことも十分想定できます。なぜかイライラしてしまったり、気持ちが落ち込んでふさぎ込みがちになったりしているのであれば、何らかの悪影響を受けている可能性があります。自覚症状があれば早急に対策して、ダメージを最小限に食い止めるように努めた方がいいでしょう。
ちなみに、年4回のタイミングによって、注意したい事柄も少しずつ変わってきます。春先は気力の減退に注意しましょう。五月病という言葉を聞いたことはありませんか?新年度を迎えるにあたって周辺環境が大きく変化して、精神的に疲弊している状況が関係しています。あまり無理をしないように気を付けましょう。
夏は夏バテに注意です。近年、全国的に猛暑になりがちなので、脱水症状や熱中症に注意しましょう。
秋の場合、夏場の疲れが一気に来る可能性があります。また、加齢が進む可能性もあるので注意した方がいいです。
そして、冬は風邪やインフルエンザなどの感染症に注意しましょう。しかも、4つの時期の中でも最もきつくなると言われているのは冬です。例年だいたい1月17日から2月3日前後がその期間に該当します。この時期には特に体調を崩さないように、今まで以上にしっかり管理しましょう。
ほかにも、この時期には土をいじるような作業を避けたほうがいいでしょう。農作業やガーデニング、建築、引っ越しなどです。しかし、中には農業を営んでいて、どうしても土を触らなければならないこともあるでしょう。その場合には、間日と呼ばれる日があります。例えば春の場合、「巳」「丑」「酉」の日は土をいじってもさほど問題はありません。このようなタイミングを見計らって、対策を立てましょう。