総理大臣や大統領の健康状態は、時として大きな影響を与える可能性があります。政情不安定になることもあれば、株価の大きな変化をもたらすこともあり得ます。一国の最高責任者に健康不安が起きると、その国も不安定化してしまうからです。
そこまでの影響はないかもしれませんが、経営者の健康管理も重要な課題の一つです。会社のトップに何らかの健康問題が起きると、組織全体に影響を及ぼす可能性があります。経営方針を提示できなくなりますし、健康不安があれば、取引先が引き上げることも考えられます。
会社のトップの方にお尋ねします。自分の健康に常日頃からどのくらいの関心を持っていますか?仕事に追われていると、自分の身体のことは二の次になってしまいがちではありませんか?あなたにもしものことがあれば、従業員はもちろんのこと、その家族、取引先、顧客に影響が出ることを忘れていませんか?そもそも、あなた自身の家族に多大なる影響が出るでしょう。さらに個人事業主であれば、あなたが倒れればその代わりがいないでしょう。仕事に支障が生じ、納品できなくなることも考えられます。そうなれば、取引先に多大な迷惑をかけてしまうでしょう。つまり、経営者の健康管理はリスク管理の一環になるわけです。この認識を持って、日々のビジネスを進めなくてはいけません。
では、自分の健康を管理するには具体的にどうすればいいのでしょうか。運動や人間ドックをイメージする人が多いかもしれません。「そんな時間は取れない」という人もいるでしょう。もちろん、このような習慣を取り入れることも大事です。しかし、押さえておきたいポイントは心の健康を維持することです。どんなに体が頑丈でも、心が折れてしまうとやる気が起きません。そして、心の健康を保つために重要なことは、適度な休息です。
仕事がたくさん舞い込んでくるとやる気が出てくるでしょうし、休むことなくテキパキ仕事を進めていきたいと思うかもしれません。そうやって、最初のうちは高いモチベーションで仕事に当たれるでしょうが、休む間もなくただ仕事をこなしていくと、心が疲弊してしまいます。そのような状態にならないためには、適度に休息を入れなくてはなりません。会社のトップだと、なかなか休めないという責任感の強い人もいるでしょう。しかし、会社のトップでも人間です。休むべきところはしっかり休むことも、リスクマネージメントにつながります。