九星気学で重要とされるのが、「本命星」と「月命星(げつめいせい)」の2つです。前者は生まれ年の九星で、後者は生まれ月の九星のことを指しています。2つの内、より重要なものと言えば前者ということになりますが、後者の星を知ることもそれに負けないくらい重要なことと言えます。なぜなら、これを知ることで、体調の異変をあらかじめ防ぐことができるようになるからです。持って生まれた自分の身体的な特長について深く知ることができるので、自分の取りがちな行動パターンを知ることができ、先々どのような健康上のトラブルに遭いやすいかということがわかるというわけです。普段から自分の弱いところに気を配っていることで、大きなトラブルを未然に防ぐことができるようになるでしょう。この星を知っていれば、運命を左右するかのような重大な局面をも乗り切れる可能性が高くなります。特に、仕事漬けで心身の疲れが一向に取れないなどという方こそ、自分の月命星について知ることをオススメします。
しかし、この星が人に作用するのは一定期間に限られています。だいたい12歳くらいまでに水面下に沈んでいき、成人するころにはほとんどなくなっていると考えて良いでしょう。それは、この星が精神の基盤を構築するものだからです。精神的なものが形成されるのは幼少期といって良く、星が強く作用するのはこの時期です。思春期ともなれば精神的なものはほとんど固まってしまい、他からの影響を受けることはあまり考えられません。とは言っても、厳密に言えば精神年齢によっても異なるので、例えば精神年齢がとても低い人などはこの限りではないでしょう。二十歳を過ぎてからでも、十分に星の影響を受けることが考えられます。このような例外はありますが、一般的には成人して以降に受ける影響は本命星がメインとなります。この星は人の本質を司るものなので、生まれた時からこの世のものではなくなる時まで、ずっと影響を受け続けることになります。
ただし、表面に出てこない部分で月命星は作用することがあるので、成人してからでも変わらず重要です。12歳以下であれば本命星よりもこちらがメインといっても良いくらいですが、その後も引き続き影響があるので、自分の星について覚えておくほうが良いでしょう。
九星気学ではこの2つ以外にも大切な星がいくつかあり、それらの星を算出するのに必要になってきます。2つ以外の大切な星とは、「同会(どうかい)」と「傾斜(けいしゃ)」という星です。同会というのは、成人してからどのような生き方をしていけばよいかという道しるべになる星と言えます。自分がどのようなステージに進んでいけば幸せな人生につながるか、ということがわかってくるでしょう。また、傾斜というのは、潜在意識をコントロールする隠れた性格のことを指しています。隠れた性格というのは変わることがほとんどありませんから、自分の一生に関わってくる、とても重要なファクターです。自分でも気づかない隠れた性格を知ることができれば、より良い人生を歩んでいくことができるでしょう。こういった非常に重要な事柄を知るのに必要な星であることから、月命星は一生を通じて大切にすべき星ということができます。さらに、人生を大きく左右する健康面の不安を解消してくれるというのですから、活用しない手はありません。